アポカリプト
- アポカリプト [DVD]
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- 発売元: ポニーキャニオン
- 発売日: 2007/11/21
メル・ギブソンが『パッション』に続いて、英語以外をセリフに使って監督した1作。崩壊寸前のマヤ文明を背景にしているのだが、興奮と衝撃がノンストップで続く、アクション娯楽作に仕上がっている。小さな村で狩りをして暮らす青年ジャガー・パウが、マヤ帝国の傭兵に捕らわれ、生け贄にされかける。すんでのところで自由の身となった彼は、追っ手を逃れながら故郷の村をめざす。セリフのマヤ語を始め、メキシコやコスタリカでのロケ、マヤ文明を再現したピラミッド、ほぼ全編を半裸姿で通す無名のキャストたち…。メル・ギブソンの執念とも言える作りに恐れ入るばかりだ。
ピラミッド上での首切り処刑。人間の顔を食いちぎるジャガー。生け贄をわざと広場に逃がして「人間狩り」を行うなど、要所にショック度満点のシーンが挿入される。ジャガー・パウの逃亡アクションの演出もスピーディで、とにかく息つくヒマがない。メル・ギブソンは新開発のデジタルカメラを使うことで、ジャングルの夜を松明(たいまつ)の火だけで表現するという、新たな映像表現にもチャレンジした。「文明は内部から崩壊する」というテーマはあるものの、これは、ひたすら映像に圧倒される作品だ。主人公の恐怖と勇気を体感するわれわれは、映画のラストへ向けて、体内のアドレナリンをぐんぐん上昇させてしまう。(斉藤博昭)内容
『パッション』のメル・ギブソンが放つサバイバルアクション。マヤ文明滅亡前夜の中央アメリカ密林地帯を舞台に、狩猟民族の青年が過酷な運命に立ち向かう姿を残酷かつ壮大に描く。当時の風俗や祭祀の様子を徹底調査の上忠実に再現。R-15作品。
お気に入り度:
きっつかった。あまりにもリアルで。
小さな部族の幸せな生活が、突然の侵入者に破壊された上、目的もわからず連行されていく。
その間、疑問を口にできる者も、恨みを言う事のできる者も誰もいない。
ただ、ただ、されるがままに、「敗者」として、連行されていくのね。
なんか、もう、ここら辺の精神的な閉塞感が、ものすごく胸に来てつらかった。
しかも、到着したと思われる場所で、ワケもわからず生け贄として殺される事になってるし。
その順番は、もう目の前だし。
逃げられないし。
もう、ほんとどうにもこうにも、きっつい。
見ててほんときつかった。PSPの小さい画面で見ててよかった(笑)
映画館じゃ無理。テレビの画面でさえ無理だわ、これ。
殺される描写があまりにもリアルで、息苦しくて、きっつい。
そんなこんなで、洞窟に隠してきた妻子を救う為、なんとか主人公は逃げ出すけど、もう、ここら辺、ガチで豹に追われて走ってるしさ。CGとかじゃなくて。
なんか、もう、見てるだけで、走る手足に草木がすれて、小さな傷ができる感覚する伝わるほどの生々しさなのね。
そして、こんだけリアルな設定で、リアルな体感を強いる映画なのに、ラストが意外なほどあっけない幕切れだったりする。
突然部落がおそわれたのと同じ唐突さで、突然終幕するんだよね。
部落がおそわれる時は、それなりに伏線というか前兆があったけど、このエンドが出る伏線が一切なかったので、ちょびっと笑っちゃった(笑)
あいだけ生々しい切迫感が続いた上での、このラストは、やっぱワザとなんだろうなぁ、と。
そう思うと、やっぱり、これは映画だったんだから、よかった、と思える。