「オロロ畑でつかまえて」:荻原 浩
- オロロ畑でつかまえて
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- 発売元: 集英社
- 売上ランキング: 2890
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普通に面白かったです。
もんのすごいいなかの村の村おこし物語。
田舎から都会に出てきたシチュエーション特有のギャップでの笑いなんか、すごく優等生的な上手さです。
なんか、やっぱり誘拐ラプソディーでも感じた「そつなく楽しく品良く」な感じで、飛び抜けてすごい部分とか、本気で驚かされるとかいう部分はなく、安心して楽しめるコメディー小説ですね。
いや、それが悪いとは言ってないのですが、正直物足りなくは感じました。
でも、ラスト、牛穴村写真集に写っている村人それぞれのワンシーン描写は、とっても。ほんとに、とっても心が温かくなりました。
ほんと平均点以上に面白く書けている話なのだと思うのだけど、舞城王太郎の毒牙にかかってしまってる私には、そういう優等生的なそつのない上手さが、対して楽しめなくなってるんですよ。
舞城作品も、もう結構読んだので、舞城の感想もそろそろ書こうかな。