かもめ食堂
- かもめ食堂 [DVD]
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- 発売元: バップ
- 発売日: 2006/09/27
フィンランドのヘルシンキで日本食堂を経営しているサチエは、図書館で知り合ったミドリを食堂のスタッフに迎える。お客は、日本アニメおたくの青年しかいない店にボチボチ人が集まるように。悩みをかかえたフィンランド人、荷物が出てこなくなって困っている日本人など、個性的なお客さんたちが、かもめ食堂に集まり、サチエたちの温かな心がこもった料理でなごやかな気持ちになっていく。
れっきとした日本映画だが、オールフィンランドロケで、現地スタッフや役者も参加して作り上げた日本とフィンランドのコラボ映画。あせらずマイペースなサチエに小林聡美がピッタリ。また「かもめ食堂」の北欧風のインテリア、シナモンロールやおにぎりなどのお料理もおいしそうで、ビジュアルも十分に楽しめる。国境を超えた人間関係をオシャレで心温まるヒューマンドラマに仕上げたのは『恋は五七五』でおなじみの荻上直子監督。
お気に入り度:
最初に見終わった時、「おいおい、まさかここで終わるのかよ。おいおいおい。おい。あ、終わっちゃったよ!」と思った。
んで、「うーーーん。なんかそんなに面白くなかったなぁ。」とも思った。
見ている最中と、見終わった直後では、正直そんなに面白いと思わなかった。
フィンランドの雰囲気とか、その中でも自分を変えず、実直にがんばるサチエは素敵だな、と思ったけれど。
なんつーか、そう思わされるように作ってある雰囲気の方が強く感じちゃって、素直になれない(笑)
そんで、なんか、いかにも、な感じの落としどころで終わらせるあざとさも、正直馴染めない。
それでも、この映画を見終わって、何日が経って気がつくと、ものすごくこの映画の事を考えている自分に気がつく。
なんか、ものすごーーーく、残るんだよね。
鮭おにぎりの美味しそうな感じとか、シナモンロールのふっくら具合とか、豚肉のショウガ焼きとか、トンカツのさっくり音とか、主に食べ物だけど(笑)
つか、全部食べ物の事だけど(笑) すんごい残る。
んで、気がつくと塩鮭買ってて、大きめのおにぎり作ってたりする(笑)
そんで、気がつくと、食べ物の事だけじゃなくて、サチエはどんな思いでフィンランドに来たんだろうか、とか
あの後3人はどうしたかなぁ、いつかは別れがくるんだろうけど、その後、3人はどんな風に変わっていくのかなぁ、とか。
ものすごく、いろいろな事を考える。
サチエを含めた主要な登場人物の3女性は、あんまり自分の事を語らない。
語ったとしても、本当か嘘かわからないような感じだったり、かなり言葉少なめで、話したくない様子だったり。
なんか、だからなのか、この3人がかもめ食堂にいる図は、とっても偶然なのに、すごく必然な感じがして、すごくしっくりくる。
悔しいけど、この映画が好きになったよ。
最初見終わった時は、本当に全然好きじゃなかったけれど、時間が経つにつれて、どんどん好きになってきた。
こんな風に映画をみた感想が、時間が経って変わったのは初めてなので、面白い。
もう1回みたいけど、みたらまた塩鮭買いに行きたくなる(笑)