マスターズ・オブ・ホラー ジョン・ランディスVSジョー・ダンテ
- マスターズ・オブ・ホラー
ジョン・ランディスVSジョー・ダンテ -
- 発売元: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2006/10/27
ジョン・ランディス監督:ディア・ウーマン
<ストーリー>
刑事ファラデー(ブライアン・ベンベン)は、ある事件がきっかけで署内では白い目で見られ孤立していた。
ある日、奇怪な惨殺死体が発見された。どうやら昨夜、トラック・ドライバーが、バーで知り合ったネイティヴ・アメリカン系の美女(シンシア・モウラ)を自分の車に連れていき、惨殺されたようだ。ところが奇妙なことに男の無惨な死体には、鹿のひずめで何度も踏みつぶされた痕跡があり、しかも外れたトラックのドアを丁寧に戻していたのだ。
ファラデーは、検死官ダナ(ソニヤ・ベネット)から意見を聞き、黒人警官のリード(アンソニー・グリフィス)と共に捜査にあたる。
その頃、ネイティブ・アメリカン系の美女と一緒にホテルの一室に入ったビジネスマンの惨殺死体が発見された。前回の現場と同じく、鹿のひずめの痕跡が残っていた。
ファラデーは事件を推理したが、どれもアホくさいものばかり。
やがて、ネイティブ・アメリカン系の男性から、彼女こそ、ネイティブ・アメリカンの伝説の半人半獣ディア・ウーマンではないかと知らされる。上半身は女性で、下半身が鹿の脚らしい。
カジノで遊んでいるリードに、あのディア・ウーマンが近づいてきた。彼女の指示通りに賭けてみたら、大当たり!!
ほろ酔い気分で陽気なリードは、あのディア・ウーマンだとは気づかずに部屋に入っていく……。
ジョー・ダンテ監督:ゾンビの帰郷
<ストーリー>
ある夜、元大統領演説ライター兼選挙顧問のデイビッド・マーチ(ジョン・テネイ)と女性憲法学者のジェリー・クリーバー(テア・ジル)が自動車で走行していると、ゾンビ兵士をはねてしまう。すると次々とゾンビ兵士が現れ、2人に迫ってきた。
この異常な事態は、4週間前に始まった。
大統領選を3週間前にして、TVのトークライヴ番組で、デイビッド、ジェリー、人気キャスターの三人が議論を交わしていた。途中、戦争で息子を亡くした母親を前に、デイビッドが言葉を詰まらせて、こう言った。「もし一つ願いがかなうのなら、ご子息に戻ってきて欲しい。彼らなら言えるからです。意義ある戦争だったと……」
そのコメントを聞いた大統領はいたく感激し、自らの演説でそのまま流用した。
その2日後に異変が起きた。戦地から戻って来た兵士の死体が次々と生き返ったのだ。大統領側は、ゾンビ兵士に選挙権を与えれば、投票数が増えると目算し、選挙権を与えてしまう。日常生活に入り込んだゾンビの姿を映し出すTVメディア、そして、それを巧みに利用しようとする大統領の選挙本部。
ところがゾンビが、「嘘の戦争のために、女や子供が殺された」と発言し、大統領に投票しないことを公言すると事態が急変した……。
【ジョン・ランディス監督:ディア・ウーマン】
お気に入り度:
んーと。これは完全にホラーじゃないから、なんともなぁ(笑)
でも、ネルシャツ着た鹿男が車の扉なおしたり笑いどころは良かった。
主人公が、無駄に鬱で暗いヤツで、どうにも好かないね(笑)
仕事にもプライベートにも覇気を失ってる状態なのに、なんでこの事件にこんだけ執着したのかね。
中盤で、鹿女の伝説を知ってるって人の話で、「何故彼女がそうするのかなんて、誰も知らない。必要ない。」みたいな事を言うのですが、コレがもうラストのネタバレだもんねぇ。
事件の早い段階から、主人公の刑事が、「これは動物、鹿の犯行だ!」って言ってるけど、何故鹿がそーゆー事をするのかが「謎」なワケで、観客は当然、その謎を解いてくれる事を期待してラストまで見てるんだけれどもね。うん。
主人公が主張する「鹿の犯行」が証明されて終了ですよ(笑)
素敵に悪い冗談がすぎるな(笑)
ミステリでもホラーでもサスペンスでもない(笑)
嫌いじゃないよ、こういうお遊び(笑)
個人的には好きだけどね。
主人公の無駄に深刻そうで鬱っぽい顔と、鹿の妄想劇場とのギャップがありすぎて、笑うに笑えなかったりする、そーゆートコロも好き(笑)
でもちょっと、ふざけんな!っつー怒りも湧いてくる微妙な感じ(笑)
【ジョー・ダンテ監督:ゾンビの帰郷】
お気に入り度:
お気に入り度できないよ。
これまたホラーじゃないし。反戦作品だし。
なんか、見ていて痛々しい。
ゾンビに言わせれば、反戦主張も冗談っぽくて面白いって感じなのかな。
いや、面白くはなかったよ。
大統領選に投票したがるゾンビって。正直、笑えない。
ずれた事を承知で言わせてもらえれば、それこそを死者への冒涜なのでは。
日本で言えば、靖国神社にまつられている英霊達がゾンビになって投票したがる話になっちゃうよ。
うわぁ。きつい。
日本人的な感覚なのかもしれないけれど、こーゆー主張でゾンビを出すのはどうだろう。
あまりにも政治色が強くて、実在の状況と近すぎて、冗談や絵空事で流すには、重すぎる。
これを見て、どう思えばいいのか、非常に理解に苦しむ。
私は、これを見て笑える程の心の広さは無いなぁ。