キスキス バンバン -L.A.的殺人事件

2007年5月2日

ハリー・ロックハート（ロバート･ダウニー・Ｊｒ．）はNYのしがない泥棒。
ある晩、警察に追われていた彼は、探偵映画のオーディションに迷い込んだ挙句、ハリウッドでスクリーンテストを受けることに。
ロスでゲイの私立探偵ペリー・バン・シュライク（ヴァル・キルマー）に弟子入りした矢先、初恋の相手で幼馴染みのハーモニー・フェイス・レイン（ミシェル・モナハン）に再会。
やがて、彼女の妹が不可解な自殺を遂げ、ミステリアスな殺人事件が幕を開ける。
３時間に死体が３体！きっかけは甘いＫｉｓｓ、でも最後はＢａｎｇ！？

お気に入り度：

おしゃれでキャッチーなオープニングの雰囲気そのままの映画でした。
坂を転がる雪玉のように、スピードを増し、巨大化しつつって勢いは、ものすごい痛快でした。
ロバート・ダウニー・Jrのダメ男っぷりは、あまりにもはまり役で、ちょっとの隙もありませんでした。
ホモの探偵役のヴァル・キルマーも、いかにもベタなガチ肉系ホモって感じで、ファッションや振る舞いなど、うまいなーって感じ。
でも、ちょっとホモ的な色気が足りなかったように思う。
女性的な仕草がなかったのはよかったけど、そうじゃないゲイ独特の色気ってものがあるはずなんだけど。
ハリーのすちゃらかっぷりと、振り回されっぷりが、もう、どこまで行くのかって感じで、すごい楽しかった。
ヒロインに指切断される主人公って、ありなの？(笑)
とにかく、すごいキャラクターが良かったの。

でも、ストーリーには、どうしても不満がある。

何が不満かというと、ハーモニーの妹が自殺してしまったワケだけど。
ハーモニーは、妹が父親に悪戯されているのを知っていながら何もしなかった上に、自分だけ実家を離れてしまった事。
ものすごく妹思いなセリフを沢山話す癖に、ハーモニーが妹にした仕打ちというのは、もう、あからさまに「見捨てた」という事なのだもの。
そこら辺の、ハーモニーが妹に対して持っているはずの罪の意識ってのが、全然無かったね。
それはおかしいと思うー。
ハリーのへたれっぷりが楽しかったから、まぁ、いいですが。
このタイプの映画は、割と再見したくなるんだけど、これは、そこまではいかないかなぁ。