MAMA(邦題:ママ)

MAMA

2008年の金融危機で破産したジェフリーは、取引先企業主と妻を殺し、3歳と1歳の娘を連れて失踪。
途中、森の中で事故を起こし、偶然見つけたキャビンにたどり着く。
ジェフリーは、娘達も殺そうとするが、何かに連れ去られてしまう。
そして、残された2人の娘達の前に、どこからかサクランボが。

5年後、ジェフリーの弟ルーカスのやとった捜索隊が、キャビンを発見し、野生化した娘達を発見。
ルーカスは、娘達に愛情を持って、一般社会になじませようと、恋人と共に同居をはじめる。
娘達が生き延びたのは、森の木の実や虫を食べ、妄想上のママを心の拠り所としていた為と、医師は診断する。
しかし、そのママは本当に妄想上の存在なのだろうか。

お気に入り度:rating_25.gif
うーん。大好きなギレルモ・デル・トロ監督がプロデュースした今作。
期待が大きすぎたかなー、と。
なんか、過剰にセンチメンタルすぎだったよなぁ。

ネタバレ有り。

でも、面白かったは、面白かった。
特に、妹リリーのすさまじい野生化具合が微笑ましい(笑)
オープニングテロップで、お姉ちゃんのビクトリアが描いたと思われる日常風景の絵が出てくるんだけど
リリーは、だいたい四つんばい(笑)
実際、四つんばいで走り回るのが超早い(笑)
リリーが、幽霊ママに出会ったのは、1歳の赤ん坊の時だから、リリーにとって、ママは、本当にママ以外の何者でもない。
だから、全身で愛してるし、愛されてるし、信じてる。
幽霊ママだって、そんなリリーが可愛くてしょうがなくて、本当の自分の子供の白骨を捨ててまで、リリーが愛しくなってる。
あの場面は、イヤでも涙出てきちゃうけど、音楽といい、映像といい、過剰なセンチメンタルに溢れすぎてて、ちょっとこれで泣いてる自分はどうなのよ、とかいう意識もある(笑)

あと、ルーカスの恋人アナベルが、娘達の母親がわりをするんだけど、この女性はパンク嗜好で黒髪に黒いアイライン、黒Tシャツ・スカル柄ファッションで、ものすごく母親像からかけはなれている。
そういう狙いなんだろうけど、だから、最後の方、アナベルが急に母性に目覚めて、母親面すんのに、違和感が残った。
普通タイプの女性でよかったんじゃないのかな。

あと、ルーカス、超役立たず(笑)
つか、弟じゃなくて、妹の方が、役割的にしっくりきたと思うんだけどなー。
そしたら、血縁だから、母性溢れさせてもおかしくないもんなぁ。
あー、血縁を超えた母性を描きたいから、あえてこーなってたんかなぁ。
でも、だとしたら、ちょっと何かが足りなかったよなー。

DVD