August 8th

2008年の南オセチア紛争に巻き込まれたシングルマザーの息子奪還ストーリー。
これは、多分、日本では公開されないなー。
DVDで出るかもしんないけど、どうかなぁ。それも難しいかも。
でも、これ、すごいしっかりした映画だよ。ハリウッド大作並に。

あらすじ
元夫が軍人で南オセチアにいるシングルマザーは、新しい彼氏ができてうきうきなのだが、一人息子がちょっとお邪魔なので、元夫の所に遊びにいかせてしまう。
その後、南オセチアで紛争がおこり、シングルマザーが慌てて息子の安否を確認するが、まったく連絡が取れないので、自ら南オセチアに乗り込んでいく。
で、彼女の息子が、ものすごく夢中になっているSFロボットストーリーがあり、紛争に巻き込まれてえらい事になっている息子は、心の逃げ場所として、自分は今そのロボットの物語の中にいる、と思いこんでいく。

ほんの4年前にロシアで実際におきた紛争を背景にもってきて、ロシアが作ったという珍しいタイプの映画。
スケール感は、ハリウッド映画にちっとも負けてない。
激しい銃弾の中、1発も当たらずにかけぬけていくシングルマザーがすごい(笑)
超無表情で走り抜ける様子は、ターミネーターのT-1000型みたい(笑)
紛争の様子が、息子の目を通すと、彼の大好きなSFロボットストーリーになって、敵役の巨大ロボットが出てきたり、急にトランスフォーマーが入ってくるのが面白い。
それでも、この映画の背景が、本当に、ほんの4年前におきている内紛だっつーのが、どう思って良いのかすごく難しい感じになる。
それさえ咀嚼できれば、もっと楽しめたと思うんだけどね。
背景が実際にあった事だから、ただの「設定」と思うにはあんまりにも最近すぎて、ちょっと私はそこんとこ、どう思って良いのか難しかったな。
でも、あまりにもシビアな内紛状態の中、息子の事だけを考えて突き進む母親は素晴らしかったよ。

DVD