東京島

東京島 [DVD]
東京島 [DVD]
  • 発売元: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2011/01/26
  • 売上ランキング: 1818

奇妙な共同生活が始まった。
やがて、夫が謎の死を遂げ、清子はただ1人の女性として女王のように君臨。
しかし、楽園のような暮らしも長くは続かず、少しずつ島のバランスが崩れ始める。
争いを避け、ルールをつくり安住しようとする日本の男たち、脱出計画を立てながらも生存能力を発揮する中国人。
相容れない2つのグループの間を渡り歩き、何があろうと脱出しようと決意する清子。
果たして、この孤島<東京島>で、一体何が起こるのか?

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どつまらねぇ!超期待はずれ!
がっかりだよ!
なんだかなぁ。
発端の沈没シーンがものすごくあっさり省略されている時から、いやな予感はしてましたが、思った通り、徹底的にリアリズムを排除した展開でした。
それでも、冒頭、黄色と黒のしましま蛇を、ためらいなく石でぶっ叩く木村多江には、「おおぉっ!」と思わされたんだけどなー。
結局そのシーン以外、「おおぉっ!」と思わされるシーンはなかった。
なんか、島の温度さえ伝わってこなかった。
暑いらしいけど、あんまり暑そうじゃないし。みんな髭も髪もほとんど伸びないし。妙にこぎれいだし。
食事に困ってる感も、工夫してる感もないし。
家を建てるのだって大変なはずなのに、もう建ってるし(笑)
男達の内紛も、はっきりしないうちに始まっている様に見えて、終わっていたり(笑)
男達の個性も役割もつかみきれないうちに、中国人が入ってきたり、脱出失敗したり、二重人格の子が現れたり、妊娠したり、出産したり(笑)
なんだか、あまりにも、なんか、こう、リアルがないっていうか、せっぱつまった感がないっていうか、みんながみんな、結局何を考えているのかさっぱりわからない。
清子がケンタッキー食べたがっているのははっきりわかった(笑)
でも、あんなに自分が島のただ一人の女である特権に酔っていた清子なのに、突然あらわれた自分より若くて綺麗な女達に対して、たいした嫉妬もなく受け入れてるのが変だと思ったり。
ラストもなんか、こう、うまくまとまったでしょって感じを見せられたけど、ここはみんなで「そんなわけあるかっ!」って、つっこんだ方がいいと思うんだ(笑)
すっかり島に定住して、妙な文化を構築してるやつらもねぇ。
産業廃棄物の船がくる可能性があるんだから、10年間の間に、なにかがくる可能性だって高いじゃん。
まぁ、産業廃棄物の船は、渡辺ひろっていったから、渡辺からの入れ知恵で、もう来なくなってる可能性もあるけどさ。
つかなー、なんていうか。
いつでも、画面にうつっていない所には、電気製品や、ふかふかのタオルが用意してあって、ミネラルウォーターが冷えてるんだろうなっていうが、ずーーーーーーーっと透けてるんだよなぁ。
それに、思いっきり性欲処理の対象な木村多江が、ヌード見せてないって不自然さが(笑)
コメディ色はちょこちょこありながらも、なんか、うまく流れに乗って無くて浮いてみえるし、正直面白くないし。
窪塚洋介はよかったけれど、途中退場だから、物足りないし。
ラストで清子達がまってたのは、間違いなく窪塚洋介のワタナベなんだろうけど、ここでもってワタナベを微妙につるませる意味がわからん。
もうがっつり画面に出してしまうかしてくれないとすっきりできないよ。
別に清子と絡まなくってもいいから、メディアで活躍してる様でも、すっかり落ちぶれてる様でも、そんなのがちらっとあったらよかったのに。
原作では、わざわざ東京島まで行って、島の周りを船でまわって帰ってくるっていう素敵ないやがらせをしているらしいじゃん(笑)
どうしてそれ映画じゃやらないのかなー。
生々しい部分を全部排除してあるわりに、ファンタジーにもなりきれて無くて、私には、どうにもこうにもいらだつ映画だったんだよ。

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