ゴッド・アンド・モンスター
- ゴッド・アンド・モンスター [DVD]
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- 発売元: ハピネット・ピクチャーズ
- 発売日: 2003/11/27
「フランケンシュタイン」と「フランケンシュタインの花嫁」で名を馳せながら、謎の死を遂げたジェームズ・ホエール監督に焦点を当てた、繊細かつも重厚なる人間ドラマ。
過去の栄光にすがることなく余生を過ごす老人の前に現れた庭師の逞しき青年。
ゲイである老人は彼に惹かれながらも、自らの人生の終止符を打つために彼を利用する……。
お気に入り度:
すごく面白かった。
イアン・マッケランさんは、ロード・オブ・ザ・リングのガンダルフが有名な俳優さんで、ゲイである事をカミングアウトしつつ、サーの称号を与えられる等、演劇やゲイの権利擁護など、色んな活動をしているそうです。
とにかく、この映画がすごいの。もう。面白くて。色々と。
この映画は、実際の映画監督ジェームズ・ホエールの謎の死を、創作した物語なのだけど。
なんていうのか。老いたゲイの美意識なんだよね。結局。
もともとゲイの人というのは、その人独自の美意識を強く持ってると感じる事があるんだけど。
あー、私、ゲイの友達いますので。私が子供産んでから、あんまり連絡とってないけど。
脳卒中で、脳に軽い障害が残ってしまった、この元有名監督さんは、古い記憶のフラッシュバックと幻覚と、突然襲ってくる感情の暴発に悩まされるようになるのね。
そんな悩みがありながら、古い監督を珍しがってやってくる若い男性のインタビュアーの服をなんとかして脱がせようとしたり(笑)、なんつーかさ、笑っちゃうくらいに充分生々しくやらしーのよ(笑)
働く庭師の上半身に視線釘付けだったり(笑)、なんとかして上着脱がせようとしたり(笑)
そんな最中にも幻覚や記憶のフラッシュバックが突然おきて、目がどっかもう遠い所にいっちゃったり。
つか、この、遠い所にいっちゃう目がさ、本当に、本当に、遠い所に行ってるんじゃないのかってものすごい心配になるくらい迫真の演技で。
生々しくやらしー上に、本気でいっちゃってる視線をするもんだから、本当に大丈夫だろうかこの人は、と、リアルな心配をしちゃうのよ(笑)
それでも、やっぱり自分のファッションにはとても気を遣っていて、ものすごいピシッとしたおしゃれをするのね。
んで、庭師の男は、まるっきりノンケなんだけど、なんか妙にこの美意識の高いゲイの老人に惹かれるらしく、ゲイの対象として見られる事を嫌がりながらも、「自分を欲してる」老人の気持ちに、妙な安堵感を持ってる様子なのね。
この庭師の男も実は孤独な人なので。
そして物語は、このゲイの老人の望んだ方法ではないけれど、自分の美意識を壊さない為の最善の方法がとられる。
なんか。私としては、やっぱりこの老人のわがままを、あの庭師の男が聞いてあげればよかったのにな、とか思ってしまう。
でも、彼(老人)は美しかったよ。
追記:なんか見たことあるなーと思ってたらな、庭師を演じていたのは「ブレンダン・フレイザー」だった。
ハムナプトラで主演してた人ね。
そういえば、ブレンダン・フレイザー、ここ数年見なくなったなぁ。
映画出演履歴みても、2004年以後のものが見あたらない・・・。
とか思ってたら、2008年にハムナプトラ3が公開予定らしい。よかったよかった。