ハサミ男
- ハサミ男 [DVD]
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- 発売元: 東宝
- 発売日: 2005/11/25
第13回メフィスト賞を受賞した殊能将之のミステリ小説を『人魚伝説』などの鬼才・池田敏春監督のメガホンで映画化した野心作。美少女の喉に研ぎ上げられたハサミを突き刺す連続猟奇殺人鬼“ハサミ男”。しかしあるとき、ハサミ男の犯行をそっくり真似た手口で新たな殺人事件が起きてしまった。知夏(麻生久美子)と安永(豊川悦司)は、その犯人像を追い求めていくのだが……。
小説を読んだ方ならおわかりだろうが、原作は絶対に映画化不可能なトリックを用いているのだが、池田監督はその難関を大胆なアイデアで打破し、むしろ映像ならではの持ち味で新たな仕掛けを幾重にも張り巡らせている。猟奇的内容ながら抑えた演出も効果的。ロングショットを多用した画面も映画の醍醐味を堪能させてくれる。主人公ふたりと並行して警察側のドラマも描かれるが、こちらはキャスティングの妙もあって時にユーモラスで、全体の流れの中でよきアクセントにもなりえている。
お気に入り度:
今更、微妙に前な映画をみてみた。
原作は読んでないけれど、ネタは知ってました。
面白かったのだけど、ラストでかなり点数下がった感がある。
なぜなら、ものすごい切り貼り感のある特撮シーン(?)があったからだ。
正直、ぶちこわし(笑)
でも、ちっさくてほそっこい麻生久美子の後ろに、いつも、でっかくて骨太い豊川が控えているって図は、すごい素敵な構図だった。
ひそひそ耳打ちする豊川の図もエロくて良かった。
知夏が連続殺人をする動機がいまひとつパンチがなくて。
そら、そういう衝動が成長しちゃった背景はわかったけれど、それにしても、もう一つ背中を押されるナニカがなければ実行まではしないのでは、とか思うけども。
あと、ラストがなぁ。勝手に自分で自己解決した上、自分を許しちゃって、いいのかなぁ、と。
殺されたお子様の親御さんの事を思うと、どうにもなぁ。やっぱ、ちゃんと自分で罪をつぐなえよ、とか思うよ。
なんて、ものすごい世俗的な感想も浮かんでくる私は41歳の母親です(笑)
つか、連続殺人起こしてもいいけども、その罪と向き合う事なく、自分の作った妄想人格に罪をかぶせて、その妄想人格が消えたから、終わった、という図式が、あまりにも勝手すぎて、イヤだ。
覚悟が足りない、とか思う。
うーん。でも、小さい女の子の後ろに控えるでかい男っつー構図は、すごく気に入ったんだよね。